登り窯と薪ストーブ、どちらも燃料は薪ですよね。
目標の温度が違うだけで、焚くことに関しては基本的に同じです。
燃料に空気を送り込んで燃焼させ、排気を煙突から外に排出する。
温度が低いうちは十分に燃えないので煤が出ますが、空気を沢山送り込んでいるので煙は白くなります。
この白さには二種類あって、透明感のある白と、グレーががった不透明な白です。これは成分による違いで、いわゆる煙と湯気です。
湯気は水ですから光を通すので透明感があります。
煙は燃料が燃え切り、灰になって出てくれば白っぽくて、燃え残って炭素(煤)の形で出て来れば黒くなります。大抵は混じって出てくるのでグレー掛かった白と言うわけです。
陶芸の窯で時々黒い煙が出るのは窯に入る空気(酸素)を制限しているからです。窯の中を還元状態にすることで粘土を焼締め、粘土中の鉄を酸化第一鉄に戻して黒くするためです。この加減や色の密度の違いなどを上手に利用して複雑な模様や色を出します。